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庶民の台所・京都のスーパー

知らない町のスーパーマーケットを覗き、その地域独自の商品を見つけるのは、旅先での楽しみの一つです。

特にコロナ前は民泊が流行ったことで、何の変哲もない住宅街に泊まり、近くの店で食材を仕入れ自炊する「その土地の人が暮らすように泊まるスタイル」を多くの方が実践されるようになりました。
当時は京都市内のスーパーでも多くの外国人観光客の姿を見かけましたが、徐々にそうした日常が戻ってくるのでしょうか。

ローカルスーパーではお馴染みの大手メーカー製品に混じって、珍しい魚、珍しい野菜、地元メーカーの牛乳やお菓子など、ちょっとした宝探しのような楽しみがあります。
京都にもローカルスーパーチェーンがあり、ユニークな商品が見つかります。

独特の品ぞろえ

さっそく、京都のスーパーにある特徴的な商品を見てみましょう。

・京野菜

売り場では全国各地の野菜が売られていますが、探せば壬生菜、九条ネギ、賀茂茄子、聖護院大根、今の時期なら西山で掘られたタケノコなどが売られています。
ブランド野菜であっても、旬の時期なら他府県産と変わらないかむしろ安い値段で手に入るものもあります。

・刻み九条ネギ

刻みネギそのものは全国どこにでもありますが、京都では京野菜として名高い九条ネギが刻まれた状態で売られています。値段は安く100円程度です。

・漬物

しば漬けとか、高級品の千枚漬けも普通に売っています。
しかも、同じ京都産でも新幹線のコンコースで見かけるメーカーではなく、価格も非常に安いようです。
但し、常温保存不可のものが多く、やはりお土産用とは流通・製法含め違うのだなと改めて気付かされます。

・納豆

関西人は納豆をあまり食べないイメージがあるかもしれませんが、意外に消費されています。
京都にはご当地納豆もあり、鴨川納豆や牛若納豆はどのスーパーに行っても並んでいます。

・パン

京都のスーパーチェーン・フレスコには山崎製パンや敷島パンに交じって、ご当地ベーカリーの山一パンが置いてあります。
ここのというか、京都にある昔ながらのパン屋のメロンパンは、ラグビーボール型の中にこしあんが入っている妙なもの(失礼)でして、通常メロンパンと言われている方は「サンライズ」と呼ばれています。
ちなみに、パッケージにはどちらもメロンパンと書いてありました。

・豆腐・油揚げ

京都のまちなかには地下水脈が通っているため、井戸水が湧くことから老舗の豆腐屋がいくつかあって、各家庭ごとのこだわり(付き合い?)が強かったようです。
都市化が進んだ今でもスーパーの棚にはその名残が見られ、豆腐や油揚げの選択肢は豊富です……と言いたいところですが、実はそれは京都固有のことではなく、豆腐と言うジャンルには全国ブランドが存在しないんですよね。
強いて言うなら強烈な社名とパッケージで一躍有名になった男前豆腐店ですが、本社は京都府南丹市にあります。
あなたの街でも買える意外な京都ブランド(?)です。

・ほかにも気になる商品

<酒かす>
伏見の酒蔵直送で、月桂冠や黄桜などの酒粕が売られています。かす汁を作る文化のある家には必需品です。

<生麩>
年がら年中売ってるのは京都くらいではないでしょうか?

<八ツ橋>
生も乾も、庶民用に1パック200円位の小袋が売られています。
ただ、先日同じものが京都駅のセブンイレブンで売られていたのでびっくりしました。これは市民の特権だと思っていたのに。

<米菓・あられの類>
京都はあられ菓子のメーカーがやたら豊富です。
20社以上もあり、ちょっと異常です。またの機会に取り上げてみたいです。

こうしてみると、ご当地食材にはやはり足の短い生鮮品が多いですね。
チェーン店毎に仕入先が異なるため、一つの店で全てが網羅されているとは限りませんが、これらの食品が京都の多くの家庭で日常食されているのであろう、と推察できます。

京都のスーパー勢力図

ひとくちにローカルスーパーと言っても、他所から来る方にとってはなかなか見分けがつかないものです。

現在の京都のスーパー戦線は総論として、ローカルチェーンが気を吐くも、近年全国チェーンの巨大資本が高騰する市中心部の地価を厭わず積極的に大型店を開店させ、攻勢を続けているのが実態です。

京都のローカルチェーンとは、フレスコ、マツモト、マツヤスーパー、ハッピーテラダ、生鮮館なかむら等で、巨大資本がイオン、ライフ、イズミヤあたりでしょうか。

フレンドフーズや斗々屋、八百一など、店舗数が少ないながらも個性的で有名なスーパーもあります。
ここに挙げたのは立地面で高級路線が成り立つ場所であることが特色で、遠方からあえて訪ねる人も多いほどの人気店です。

ほんまに、スーパーの売り場から近隣住民の懐具合まで見えてしまいますね。

世代交代も進む

小規模スーパーの中でも、間もなく7月に閉店を迎える「エビスク七条」という店があります。
京都駅のすぐ近くの立地でありながら、上に挙げたような商品は全て網羅されている庶民の味方のポジションです。

そもそも、この店が入っている物件は、元はと言えば七条公設市場でした。
公設市場とは、100年前の大正年間に起きた米騒動を機に、食料の安定的な流通を確保することを目的に自治体が設置した卸売・小売の各市場で、京都には16箇所の小売市場が設置されました。

その後、建物の老朽化に伴い廃止されたり、民営スーパーに転換されたりして数を減らしてきましたが、このほど築60年を迎え耐震化工事のため撤退、地価高騰もあり近隣へ移転せずに閉業することになったそうです。

一方、同じ公設市場発のチェーンとして店を増やしてきたスーパーが「フレスコ」で、こちらは勧修公設市場が前身です。

コンビニとスーパーの中間のような小型店舗が得意で、大阪や滋賀にも進出しています。
特に河原町丸太町店は、旧京都中央電話局庁舎古いビルの外観を損なわずに入居していてまるでカフェのようですし、堀川店は木造の町家を改装しており、京都ならではのスーパーのお買い物体験が楽しめます。

ローカルスーパーでは、その土地ならではの日常生活を垣間見ることができます。コンビニでお茶を買うのは我慢して、是非、訪ねてみてください。

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