源泉所得税が非課税となる給与関連費用

コロナ収束の見通しが立たない中、働き方にも変化が生まれてきている企業もあります。

今回は働き方の変化に影響を受ける費用の内、源泉所得税が非課税となる給与関連費用を取り上げます。

社員や役員に対して支払う以下の給与関連費用には、源泉所得税が課税されませんが、当然に一定のルールがありますので、その概要を説明いたします。

1.通勤手当

コロナの影響により、在宅勤務が増加し、通勤手当にも変化が見られますが、非課税限度額以内なら課税はありません。

(1)交通機関で通勤している場合の非課税限度
最も一般的な通勤経路による運賃の金額
但し、1ヶ月当たり15万円が限度

(2)マイカーや自転車で通勤している場合の限度額
片道の通勤距離ごとに1ヶ月の非課税限度額が定められています。

通勤距離……………非課税限度額
──────────────────────
2㎞未満 ………………………0円

2㎞以上 10㎞未満…… 4,200円

10㎞以上 15㎞未満…… 7,100円

15㎞以上 25㎞未満……12,900円

25㎞以上 35㎞未満……18,700円

35㎞以上 45㎞未満……24,400円

45㎞以上 55㎞未満……28,000円

55㎞以上 ………………31,600円

(3)限度額を超える場合
通勤手当が上記の計算による限度額を超える場合には、超える部分の金額が、給与として課税され、その月の源泉所得税を計算します。

2.通勤手当

従業員に社宅を賃貸する場合に「一定の賃貸料」を従業員から徴収していれば、課税はありません。
つまり、次のように徴収する家賃の額によって、課税される場合がありますので注意してください。

(1)無償で賃貸
家賃を1円も受け取らない場合には、「一定の賃貸料」で計算した金額が、給与とみなされて、課税されます。

(2)「一定の賃貸料」の50%以上
「一定の賃貸料」で計算した金額の50%以上を、家賃として受け取っている場合には課税はされません。

(3)「一定の賃貸料」の50%未満
「一定の賃貸料」で計算した金額の50%未満を、家賃として受け取っている場合には、低額な家賃とされ、受け取っている家賃と「一定の賃貸料」で計算した金額との差額が給与とみなされ課税されます。

※「一定の賃貸料」は以下の(1)~(3)の合計額です。
(1)その年度の家屋の固定資産税課税標準額×0.2%
(2)12円×家屋の総床面積(m2)÷3.3m2
(3)その年度の敷地の固定資産税課税標準額×0.22%

※尚、社宅ではなく、従業員が賃借している住宅の家賃補助として支給する、家賃補助や住宅手当は、その全額が給与扱いになり課税されます。

※給与課税された金額は、その月の源泉所得税を計算します。

3.コロナ関連

(1)PCR検査費用
新型コロナウイルス感染症拡大を防止するため、会社の業務命令により受けたPCR検査費用は、給与課税されません。

PCR検査は従業員個人の感染予防のために行われますが、会社が業務遂行上、必要と認める場合には、その検査費用を実費精算することがあります。

(2)在宅勤務にかかる費用
感染対策費用のうち以下のような在宅勤務にかかる費用は、給与課税されません。
・間仕切り、カーテン、椅子、机、空気清浄機等の物品の支給
・マスク、石鹸、消毒液、消毒用ペーパー、手袋等の消耗品の支給

尚、コロナ感染症に関する費用を負担した場合の税務上の取り扱いについては、
国税庁からFAQが公表されていますので、ご確認してください。

(編集部・注)

国税における新型コロナウイルス感染症拡大防止への対応と申告や納税などの当面の税務上の取扱いに関するFAQ

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/kansensho/faq/index.htm

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