広大地評価の改正

寒さと供に忘年会やクリスマスやら、何かと忙しさを感じる12月です。

今月は、先月に引き続き相続税関係について説明をいたします。相続税や贈与税を計算するにあたり、一番重要なことは、財産評価であり、財産の種類によってそれぞれ決められた評価方法があります。

今回、注目すべき財産評価の改正がありましたのでご紹介いたします。

1.広大地評価の改正前

(1)広大地とは
宅地の評価は一般的に、国税庁が毎年定めた路線価額に対象土地の面積を掛け合わせた金額を基としますが、標準的な宅地面積に比べて著しく広大な宅地で、都市計画法に規定する開発行為を行う場合には公共公益的施設用地の負担が必要となる土地を「広大地」といい、一般的な宅地の評価方法では実情にそぐわない為、「広大地の評価方法」が設けられています。

(2)改正前の評価方法
1,000m2以上の宅地(あるいは市街化農地)を広大地として評価するケースが多いですが、宅地開発行為によって、その宅地内に道路や公園などを設けることが法律で定められており、本来の宅地として利用できる面積が少なくなります。
そのことを考慮したのが「広大地の評価方法」で、おおむね45%~65%の評価減額をすることができます。

(3)改正前の問題点
1,000m2以上(地域によっては500m2以上)の宅地や市街化農地がすべて、広大地になるかというと、そうではありません。広大地の定義の中に「その地域における標準的な宅地の地積に比して著しく広大な宅地」といものがあり、その地域や標準的な地積の判断が難しく、又、マンション敵地に該当していないか、などの判断も必要となっており、「広大地」に該当するかどうかで迷うことがありました。

2.改正後~地積規模の大きな宅地の評価

(1) 概要
改正により、「広大地の評価」が廃止され、「地積規模の大きな宅地の評価」が設けられました。平成30年1月1日以後の相続・贈与から適用されます。

(2)適用要件のポイント
ポイント1は住所と地積です。
三大都市圏なら500m2以上、それ以外なら1,000m2以上の宅地が対象です。
ポイント2は対象地区です。
路線価図に記されている「普通商業・併用住宅地区」及び「普通住宅地区」に限定されています。
ポイント3は対象区域です。
都市計画区域、建築基準法上の用途地域(市街化区域・工業専用地域以外)、容積率が400%(東京23区内は300%)地域以外とされています。

(3)評価方法
大きなポイントは、改正前は正面路線価と地積のみで評価額を計算していたのに対して、改正後は奥行価額補正や不整形地補正など各土地の個別事情に応じた減額をした上で規模格差補正率を乗じる計算方法に変わることです。

<例>宅地の補正前評価額×各種補正率×規模格差補正率=宅地の評価額

(4)規模格差補正率
三大都市圏に所在する宅地又は三大都市圏以外の地域に所在する宅地の区分ごとに、定められた率や数値を対象地の地積に掛け合わせて計算します。

今回の改正により、必ず評価額が下がるというものではありませんので、評価の見直しを行い、生前贈与対策や株価対策に活用して下さい。

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