部門別会計を活用しよう

今井正人 著 (T・M・S税理士法人 税理士)

アベノミックスによる景気の上昇に期待膨らむ平成25年のスタートとなりま
した。「世の中の景気が良くなったのに、自分の会社は良くならないなぁ」と
ならない為にも、自分の会社の良い点、悪い点を数字で見つめ直す事が大切
です。
今月は部門別会計を活用する方法を説明します。

1.自社の特徴を数値で知る
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一つの会社にも色々な業務があり、儲かる仕事もあれば、赤字の仕事もあり、
不採算部署だからと言って切り捨てるわけにはいかないものもあります。

自社は何が得意で何が弱いのかを知る為の指標の一つとして、部門別会計は
役に立ちます。自社の得手不得手が分かれば、改善策や次の戦略も立てられ
ます。重要なのは数値化する事です。「不採算部署だが、月間○○万円までの
赤字なら他部署でカバーできる」と言うような具体的対策案を持てないよう
では経営判断を誤りかねません。

2.部門別の捉え方
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部門別会計に法的なルールはありませので、部署別でも、売上の種類別でも、
店舗別でも、あるいは得意先別でも構いません。自社の何が知りたいのかを
優先して部門分の基準を決めて下さい。

3.会計ソフトの利用
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会計ソフトを利用して部門別会計を行うためのポイントを以下に示しました。
(1)部門別で管理する勘定科目を決める
   全ての勘定科目を部門別管理する必要はなく、例えば売上高と仕入高と
   給料だけを部門管理して、後の科目は通常のままでも構いません。
   むしろ全ての勘定科目を部門管理すると、帳簿入力が煩雑になり、共通
   経費も無理やり分けなければいけませんので、設定前には部門管理する
   勘定科目を決めておいて下さい。

(2)共通部署や本部を設ける
   会社の経費や資産などには、各部署に振分ける事ができるものと、そう
   でないものもありますので、どうしても振り分けられない経費や重要性
   が低い経費などは、「共通部」や「本部」といった部門を設けて、そこ
   へ振分けておくと便利です。

(3)役員報酬を振り分ける
   中小企業における役員報酬は経営者としての報酬よりも現場実務者とし
   ての給料の要素が高いように思います。例えば貿易部の営業担当者が
   社長だけであるような場合、社長給料の一部を貿易部に割り振ります。
   そうする事により、貿易部の実質的な損益が把握でき、他部署との比較
   検討が行えるのです。

4.エクセルなどで加工する
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会計ソフトで作成した部門別の損益計算書や帳簿をデータベースとして、エク
セルなどで数値を加工しグラフ化すれば、さらに分かりやすい指標が出来ます。

1円単位までも部門別に分ける必要はなく、知りたい科目や興味のある科目
だけでも部門管理する程度の考え方で導入された方がうまく行くと思います。

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