税制改正のポイント

今井正人 著 (T・M・S税理士法人 税理士)

平成24年度の税制改正は、平成24年3月31日に公布されました「租税
特別措置法等の一部を改正する法律」により行われました。

又、変則的な形で推移した平成23年度中の税制改正のうち、積み残し部分
は国会で審議中ですので、今後も注意が必要です。

今回は平成24年度改正と平成23年度改正の内、減価償却に関する主な
改正ポイントを説明します。

1.中小企業者等の機械の特別償却
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 対象者……青色申告法人、青色申告個人事業者(一定事業で貸付用を除く)
 期間………2年延長 平成26年3月31日までに取得し事業の用に供する。
 償却額……機械等の取得価額の30%を減価償却費として経費算入できます。
 税額控除…上記特別償却に替えて取得価額の7%の税額控除を適用する事も
      できます。
 拡充………今回の改正で対象資産が拡充され、製品の品質管理向上に資する
      測定工具及び検査工具、試験又は測定機器が追加されました。
 留意点……資本金3000万円超・1億円以下の中小企業者等は30%の特別
      償却のみで7%の税額控除はありません。

2.太陽光発電、風力発電の即時償却(全額償却)制度の導入
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
一定のエネルギー環境負荷低減推進設備等の取得等をした場合の特別償却
限度額は、その取得価額から普通償却限度額を控除した金額に相当する金額
とされ、事業の用に供した年度において取得価額の全額を償却することが
出来ます。

 対象者……青色申告法人、青色申告個人事業者
 期間………平成24年7月1日から平成25年3月31日までの間に取得
      して、一年以内に事業の用に供する。
 償却額……適用対象となる発電設備の取得価額の100%
 発電設備…適用対象となる発電設備は以下のものです。
      ①太陽光を電気に変換する認定発電設備(再生エネルギー法
       第3条第2項に規定する認定発電設備。以下同じ)でその出力が
       10キロワット以上
      ②風力を電気に変換する認定電気設備でその出力が1万キロ
       ワット以上
 留意点……100%償却で経費算入のメリットは大きいのですが、期間が
      来年の3月末日と非常に短い点は注意したいです。又、エネル
      ギー環境負荷低減推進設等に該当するものであることを証する
      書類を添付する必要があります。

3.定率法の償却率が縮小
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
平成24年4月1日以後に取得する減価償却資産の定率法の償却率が定額法
償却率の200%(改正前250%)に縮小されました。

例えば普通自動車の耐用年数は6年ですが、その償却率は0.417(改正前)
から0.333(改正後)に変更されています。

但し経過措置があり、法人においては平成24年4月1日以前開始、平成
24年4月1日以後終了事業年度中、個人においては平成24年12月31日
までに取得したものは、改正前の償却率で計算することもできます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ページトップへ