流行りの「ビッグデータ」は私たちの仕事を変えるのか?

先日、東京に行ってきました。

ミモザのブログ
↑秋葉原!AKBカフェの横はガンダムカフェ。

WEBマーケティングの動向を知るため、MarkezineDay というイベントに

参加したわけですが、せっかくなので内容の共有を図ります。

特に近い立場として理解が進んだのが、自社サイトを運営している

中澤さんの講演でした。彼は自社サイトのWEBマーケティングを担当して

いる方で、近年この業界では耳タコになりつつある「ビッグデータ」について、

ベンダーでない視点からの解釈を紹介してくれました。

それでは参りましょう。

1.ビッグデータとは?

近年急激に増えている、顧客が発信する大容量(とてつもない量)、非定型(形がバラバラ)、非構造化(そのままではぐっちゃぐちゃ)データを総称するキーワードのこと。若干、情報業界ベンダーの販促のためのバズワード的なニュアンスが含まれ、また明確な定義があるわけではないが、一つの単純化した捉え方としては以下です。

 →エクセル(表)で扱えないようなデータ(コメント、メール、位置情報、アクセス履歴等)
 →なおかつリアルタイム性の高いデータ
 (要は現在進行形でモリモリ増えていく膨大な顧客の周辺情報群)

【背景】

スマホの普及、ネットの利用機会の増大、ソーシャルメディアブームのよって勝手にこの手の情報が増え、企業も好き放題に取れるようになってきた、というわけ。知ってましたか?スマホは勝手にあなたの行動履歴 を企業に送っているかもしれません。



 これまでは扱いようがなかった上記のようなデータが、クラウドサービスの普及や、ハードウェア自体の進化とともに、扱えるようになってきました。

 そこで、これまでのECサイト上で提供できる買い物体験の限界であった(実店舗・対面販売でなければなしえなかった)個々の顧客に応じたきめ細かな接客や、それを踏まえた提案を『自動で』行うためのヒントがそこにあるのではないかと着目されだしたという流れ。

 要は、サイト上で自動化した店員プログラムが、顧客一人一人の一挙手一投足に応じて最適な提案を計算し、タイムリーに提供できるようにしよう(そしてがっぽり儲けよう)という試みです。

2.今と何が変わるのか?

 顧客の購入履歴や閲覧履歴からレコメンドを行う機能はアマゾンがずいぶん前から実装しています。が、そういう履歴だけだとその人が「なぜ」その商品を見たのか、「なぜ」その商品を欲しいと思ったのか、「どのくらい」欲しいと思っているのか、「いつまでに」手に入れようとしているのか…というような『文脈』は掴めないわけです(だから空振りも多い)。

 そこで、ソーシャルログや位置情報などからその人の行動パターンを分析し、その『文脈』を掴み、「買おうと思っているタイミング」を予測してしまおう、そしてリアルタイム、ピンポイントにオファーを送ろう!店頭で買い物をする時のようなアクティブ感、リアリティ…たとえば、お客さんの興味関心度合いに応じて「今日中に買えばこれもつけちゃう!」「今買わないと…」などというやりとりをWEB上に持っていこう!という試みが行われているのです。

 楽天は本気でこういうことをしています。今年、100人のデータサイエンティストからなる「ビックデータ部 」を編成しました。トップページのパーソナライズ化を急速に進めています。グーグルもパーソナライズ検索で、同じようなことを考えています。

 結局、事の本質はマーケティングパワーの格差は広がっていくということです。

3.中小ECサイトは淘汰されるだけなのか?

 大手スーパーや百貨店が圧倒的な資本力、人的リソース、マーケティングパワーを持って襲い掛かって吹き飛ばされた商店群は数限りあろませんが、すべての店がつぶれたわけではありません。そこにヒントがあるのではないでしょうか。モノを売るという行為の本質が変わることはありません。レコメンドエンジンがどんなに進化しても、それを受容する側の人間は進化していない(脳の構造自体は変わってない…?)わけで、それに、人間のことは人間が一番わかっているわけですから、奴ら(ビッグデータを用いた販促)にできないことをやる、それを考えればいいわけです。(というか、凡庸な私たちはそこを考えるしかない)

 それに、これまで綴ってきたビックデータを用いたマーケティングは、多分に倫理的な懸念を抱かせるようなやり方です。どの段階でどういった同意を得て、顧客は自身の行動・購買予測の源泉となる行動情報を開示したのか。あるいは、それに基づいて提供されたオファーを快く受け取ることができるのか。新たなる情報格差(デジタルデバイド)の時代が到来することを想像してしまいます。そこに一抹の居心地の悪さを感じるのは私だけではないはずです。

 しかし、変化は確実にやってきます。大手ECサイトのサービスはとめどない進化と仮説検証を繰り返しています。そのことに対する危機感を持ちながら、日常業務の中でそこに対応するための芽を見出し、育てていくべきです。自分たちなりの変化/進化を作り出していく必要があります。でなければ、早晩私たちの仕事は「プログラム」にとって代わられるのです。

“流行りの「ビッグデータ」は私たちの仕事を変えるのか?” への2件のフィードバック

  1. okamodel より:

    SECRET: 0
    PASS:
    ブログ拝見させて頂きました。
    いろんなビジネスを探していますが、いい勉強になりました。
    他に面白い記事もありましたので良かったら読んでみて下さい。
    http://akb.cx/UE9
    お邪魔しました<(_ _)>

  2. ミモザ より:

    SECRET: 0
    PASS:
    IT業界というと漠然としていてとらえどころがありませんが、何かと変化が速く、覚えることが多い(そして覚えたこともすぐに色褪せる)のが難点です。
    そういうもんだと心得て(あきらめて)、一生勉強で頑張りましょう。

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