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○○は現場で起きてるんだ!

自転車です。本年もよろしくお願いいたします。
今年の雑感事始め(?)ですが、先週話題になった「食べログ」のやらせ問題について取り上げます。
そもそも、「口コミが信用できる」っていう「神話」は、どこから生まれたんでしょうか?
大体、行列のできる店ってものも、最初のきっかけや火付け役はほとんどが「雑誌やテレビで取り上げられた」っていう話ですよね(その前段階に、地域で流行ることはあっても、昨今の局地的爆発的ヒットは…)。
そもそも「味覚」には個人差があるし、噂を聞いて行って見たものの「大したことねーじゃねーか!」っていう経験は誰しも持っているのではないでしょうか?
そもそも、食べログのような口コミサイトは「口コミ代行業者が書き込みを行えばランキングを吊り上げられる」構造をしている時点で、「巷の噂」の域を出ないのです。噂だって、影響力のある人が悪意を持ってあることないことを流布すれば事実を捻じ曲げられるし、今までもそうやって世の中は回ってきました。
したがって、いまさ驚いたり騒いだりすることでもなかろうにと思うのが、ネットを生業とするものの正直な感覚です。現実世界で起こることはネット上でも起こります。ネット上は「現実世界」以外の何物でもないのですから。情報には(それが数値であったとしても)何らかの「意図」があるものなのです。
さて、ミモザショップは残念ながら(?)簡素なシステム、少人数制で運営しておりますので、残念ながら商品ごとの口コミを蓄積したり、お店自体への感想がついて、それを公開したり閲覧したりすることはできません。それが「良い」ことなのか「悪いこと」なのかというのはそれぞれの方の感覚だと思うのですが、私は現時点では「なくてよいもの」だと思っています。
昨年、私は結婚式を挙げました。例外なく式場選びにネット上の口コミサイトの及ぼす「影響」は決して無視できないものです。ましてや、昨今挙式する中心世代は子供のころからインターネットが身近にあった層が多くなっています。そして、結婚式は一生に一度(最近割とはそうでもないみたいですが…汗)の「絶対に失敗できない買い物」の筆頭です。俄然慎重に選びますから、いわゆる「先輩花嫁」や、その会場で行われた式に列席したことのある人の率直な感想というものには非常に興味があります。
しかし、私たちがここだ!と思っていた会場の口コミが意外にも低かったのです。いや、正確に言うと、「評価の低いレビューが10件中2件あった」だけですが。
スタッフの感じはよかったし、会場もきれいだったのに、評価した人が厳しかったのか、本当にレベルが低いのか…?「私ならここではやりたくないと思った」とか書かれると、良い評価がほとんどでも、気になるのです。失敗できないという気持ちが、「悪い評価」にフォーカスして見えてしまうのです。確かに老舗の一流と言われるホテルは、悪いレビューが見当たりません。そもそも、感想の総件数が違いすぎて、すべてに目を通すことなどできないというのもありますが。
私たちは、最終的には口コミは全て無視して、自分達の感覚を信じて、最初の会場にしました。結果的には思い描いた通りの式となったのですが、じゃあ、あの「口コミ」はなんやったんや!というと、やはり「個人の主観」以上でも以下でもないのです。見ず知らずの赤の他人の感覚と自分の感覚は合うわけがないのです。だって、付き合って7年の嫁ですら、感覚には違いがあるのですから。隣の佐藤さんにとって「親切」と映る対応も、私にとっては「余計なお世話」かもしれない。下の鈴木さんにとって「わずらわしい手続き」が、向かいの山田さんに取ったら「こだわりの手間暇」かもしれない。
(※一概に口コミの効能を否定するものではありません。そうやって磨かれたサービスや商品は数多あります)

サービスや商品に込められた「狙い」や「思い」を、提供者側の思惑通りに受け手に伝えるのは、とても難しいことです。受け手側も、感覚を研ぎ澄ませて、「それが価値のあるものなのか否か」をいちいち判断するのは、時にわずらわしいものです。だからそれを「口コミ」で解決しよう、という流れが生まれるのは、ある意味で効率よく最善の解を出そうという時代の流れ、人間の内なる望みなのかもしれません。
一方で、口コミなんかに頼らず、店構えと店内の雰囲気で判断し、自分にとって美味いかまずいかを考える。店員と絡む。店の背景や他の客の様子をうかがいながら、ドラマの一端を覗く。そういう古典的な外食の愉しみが、店側が目の前の口コミランキングに振り回されるばかりに、おろそかになっていかないことを願います。
接客はシステムの中で起きてるんじゃない。
現場で起きてるんだ!
結局、最後の最後は自分の主観ですよ。
幸せは、いつも自分の心が決める。

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