レーザープリンタでラベルを作る(前編)

皆さんこんにちは。

ラベルを印刷するうえで役に立つ知識をお届けする当コラム、前回まではインクジェットプリンタの仕組みや特性、それを踏まえたラベル用紙の印刷のコツなどを掘り下げていきました。

今回からは、日本のプリンタ市場において、インクジェットプリンタと双璧を成す「レーザープリンタ」について見ていこうと思います。

■レーザープリンタの特長

レーザープリンタの特長は、「速さ」にあると言われます。
実際に傾向として、印字速度は(原稿内容にもよりますが)インクジェットプリンタより短いケースが多いと思います。

これは、紙に画像を「印刷するための原理」の違いによるところが大きくなっています。

■レーザープリンタの原理

一般的なオフィスや学校、コンビニにあるコピー機も含めて考えると、レーザープリンタを生涯一度も使ったことのない方は、ほとんどいないと思います。

しかしながら、レーザープリンタの「レーザー」とは何か?なぜレーザーで印刷ができるのか?と問われて、説明できる方。こちらもほとんどいないのではないかと思います。

レーザープリンタの印刷原理は、インクジェットプリンタに比べると、かなり複雑です。

まず、感光体(ドラム)と言われる円筒状の部品に、静電気を帯びさせます。
続いて、感光体に向けて、印刷する像の形状に合わせてレーザー光線を照射します。
すると、感光体表面の光が当たった部分だけ、静電気が消えます。
この状態の感光体に「トナー」と呼ばれる色のついた粉を振りかけると、あら不思議!レーザーを当てたところにだけ、トナーが付着します。
即ち、この時点で感光体上には、印刷される像が浮かび上がります。

ここで感光体に用紙を押し付け、トナーを転写します。
そのままでは、トナーは用紙にただ乗っているだけの状態ですので、さらに熱と圧力を加えて、用紙にしっかりと定着させます。

これで印刷完了です。

カラーレーザープリンタの場合は、上記の動作をCMYKの各色ごとに4回繰り返します。(CMYKという色を構成する要素は、インクジェットプリンタと同じです。)

最初に、感光体にレーザー光を当てるから、「レーザー」プリンタという名前が付いたんですね。

一般的なコピー機も、印刷に関しては、レーザープリンタと同じ原理です。

コピーには「光を当てて画像(原稿)を読み取る」という工程がありますが、読み取った内容を感光体にレーザー光で映し出すところからはレーザープリンタと同じ働きです。
コピー機は「スキャナ付きのレーザープリンタ」とも言えましょう。

レーザー光線の照射は全て機械の内部で起きていることですので、実際に操作する私たちからは見えません。このため、あまりピンとこないと思いますが、レーザープリンタでは、レーザーこそが画像を描き出す「起点」となる大事な役割を担っています。

そして、少しづつ紙をずらしながらインクを噴き出していくインクジェットプリンタと比べると、ドラムがぐるりと一回転するだけで紙全体に印刷できるレーザープリンタのほうが、印字スピードが速い傾向にあることは、なんとなくご理解いただけると思います。

■レーザープリンタの色素・トナー

さて、トナーという言葉が出てきました。

日常レーザープリンタ(またはコピー機)を使う場所にいると「トナーが切れました」「トナーを交換してください」という表示に遭遇したことの一度や二度はあると思います。

このトナーの正体は、既に文中で触れましたが「色のついた粉」です。
正確に言うと、ごく小さなプラスチックの粒子に、顔料などの色素を付着させた粒の集まりで、一粒の大きさは5ミクロン程度。肉眼では見ることのできない小さな存在です。

普通は「カートリッジ」と言われるプラスチックのケースに大量に(何十億粒という単位で!)収められています。トナーの補給はカートリッジを入れ替えることで実施しますので、これまた実際に操作する私たちからは見えません。

しかし、運悪くコピー機が故障したので本体の蓋を開けてみると、中で真っ黒い粉(=トナー)が吹いていた!といった様子を目撃されたことがある方はいらっしゃるかもしれません。

レーザープリンタが、液体のインクではなく扱いにくい粉状のトナーを使うのは、レーザープリンタの印刷原理、すなわち感光体にレーザーを照射し、静電気の力で像を画く、という回りくどい方法を取っているからなのです。

回りくどいとは言え、レーザープリンタの技術は、インクジェットプリンタよりも早く実用化されました。
レーザーや感光体を用いた世界最初のコピー機は、1959年に米国ゼロックス社(今は身売り騒動の渦中ですね…)から発売され、インクジェットプリンタより25年ほど早く世に出ています。

(後編に続く)

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